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第1回 最近のマッチングアプリ事情①

 


 

皆様いかがお過ごしでしょう。

飯田ヒロキと申します。

 

 

◆根暗×オタク×人見知り×アラサー×ゲイ

 

 

 

まずは自己紹介から。

日に日に徹夜もできなくなり、食べても太らないと思っていた時期を過ぎ、着々と人間としての年輪を蓄えている感覚を非常にネガティブに捉えているアラサーのゲイです。

 

 

もとが卑屈で根暗であまり初対面の人と喋るのが得意でなく、あまり人と喋らない仕事について早数年。学生時代とは違い、友達ができる機会も特にない毎日。気の許せる仲間は少なくなってきました。
その上他人にどう思われているか、不快に思われていないか、人目を気にする性格で1日で喋るのはコンビニの店員だけという日もあります。

 

 

正直自分がゲイであることを認識してはいましたがこういった性分なので、そもそも恋愛に踏み切るという気にもならず学生時代は勉強や付き合いの長い友人とだけ遊び、社会人になってからは仕事が忙しくそちらに没頭しておりました。
自然と内向き思考になり、アニメやゲームやインターネットに時間を費やすようになり、立派なオタクとしても活動するように…ネットでの付き合いはとても気楽、男が男のキャラ好きでもなんてことないし、人の目を気にして「聞かれた時用」の「この女の子が一番萌える」と回答を複数用意してた鬱屈した時期を思うと夢のようでした。

 

 

いやこのままじゃだめじゃね!?

 

 

と思い、「恥はかき捨て」「相手も大して自分なんか興味ないだろう」という2つの吹っ切れを巧みに駆使し、婚活をするようになりました。
だって推しとの生活を妄想したら、もしこんな生活が現実でできたら人生に色がつくんじゃないかなって思いませんか? 僕は思いました。
変な気を起こすと異常に行動が早いのがオタクの強いところであり、また厄介なところでもあります。

 

 

そこでの数々の出会いはコミックエッセイ『ぼくのはじめてゲイ婚活』(マンガ:晴川シンタ)として一冊の本になりました。



 

しかし、未だ婚活は続いております。本一冊まるまる使っても運命の相手というのには出会えなかったのです。せつな…

 

 

しかし本を作って得たものがあります。
僕の体験談を読んでくださった方、特に僕と同じようにゲイとしての表舞台(新宿二丁目、クラブなどなど)に出てこず、周りから完全に隠れてゲイとして生きてらっしゃる方から頂いたメッセージです。
一時よりだいぶゲイに対しての世間の先入観は薄れたとはいえ、今度は過剰なLGBTの人権擁護等、認められ始めたからこそ起きる世間との摩擦もあり、正直やはり隠して生きるのは大変生きづらいセクシャリティです。

 

 

そういった方々に少しでも「あーテレビに出てる派手なタレントだけじゃなく、こんな人もいるのか」と思っていただけたというのがとても嬉しかったです。
と、成婚はできずともそんなことに少しの達成感を抱いていた頃このコラムを書かせていただくという機会をいただきました。

 

 

ゆるっと続けているアプリでの出会いや、街中を歩いてついつい見つけてしまった世を忍んで活動するオタクゲイならではの視点でしょうもない話が書けたらなと思います。女性やノンケの方々には「こんな世界もあるんだな」ゲイの方々には「周りにはちゃんと自分と同じような人がいるんだ」というようなことが感じられる読み物になればいいかなと思います。

というわけで堅苦しいのはこの辺にして…

 

 

初回はゲイアプリでの出会いについて書いてみようかなと思います。

 

 

 

◆人のことは言えないけど有象無象の伏魔殿。出会い系アプリ。

 

ゲイバーやクラブでの出会い。お見合いや合コン形式のイベント、最近ではいろいろな方法で同性愛の方々とあまり身分を公開せずに出会うことができるようになりました。
お仲間に聞くと一昔前はゲイ雑誌の後ろに文通コーナーがあってそこにドキドキしながら手紙を送ったりなどをしたそうです。
こうなってくるとインターネットというのは我々同性愛者には画期的なツールだったのかもしれませんね。

 


今一番お手軽で気安いのがもちろん出会い系アプリ。
近くにいる相手のプロフィールがわかるというようなノンケ向けでもよくあるようなアプリ。
これは勿論ゲイのみならずどんな出会い系にも言えることなのでしょうけども、「参入ハードルの低い出会い系の質はそれ相応」!!!!ということです。

 

 

仕事の都合上、お見合いも定期的にいけない現状、少しでも打破しようとアプリに手を出しましたが…
「見つけるまでに一悶着」「マッチング後も一悶着」「メッセージでも一悶着」「会うまでに一悶着」「会ってからも一悶着」「その後も一悶着」と一悶着の大バーゲンセールのような出会いがやっぱり多いです。

 


大半はかっこいい写真やプロフィールの方にアプローチしてもほぼ見向きもされないのが現実です。それでも素敵な人には「いいね」をしてしまう。浅はかな自分が嫌いで嫌いでしょうがない…あ、この人めっちゃイケる。(ポチ)
そんで、稀にそういったどう考えてもモテるであろうという感じの方とマッチ(お互いに会ってみたいと思っていること)することがあるんですが…

 

●ケース1
飯田「こんにちは、マッチングありがとうございます!」
相手「こんにちは?^^」
飯田「プロフとても素敵ですね!自分なんかとマッチするとは思わなくて舞い上がっちゃいます!」
相手「あはは、そんなことないよ?」
飯田「いやいや!絶対モテますよね!ほんと素敵です」



Death

 

 

 

完全に相手はフォロワーを増やすのが目的で二、三言会話を交わしてあと全部無視というパターン
ちょっとでも好かれようとする自分がなんと悲しいピエロだこと。

 

●ケース2
飯田「こんにちは、マッチングありがとうございます!」
相手「ありがとう!エロいね!」
飯田「いえいえ、そんな体だらしなくて恥ずかしいです。~さんの方こそ素敵ですね」
相手【ちんぽの画像】(ボロン)



Death

 



イラスト:おとと

 

 

完全にヤリモクパターンです。ヤリモク、条件合えばやればいいと思いますけど、やるにしても僕はもう少し人間としての知能を保った人としたいです。

 

●ケース3
飯田「こんにちは、マッチングありがとうございます!」
相手「こんにちは!飯田くん、かわいいですね」
飯田(えまってめっちゃ好感触じゃん?)「そんなことないですよ!~さんこそ素敵です!」
相手「本当に~?飯田くんみたいな子に言われるとちょっとその気になっちゃうなw」
飯田(えやばうそうそ、めっちゃかっこいいしていうか普通の日本語操る人とマッチしたの嬉しくて泣きそうこれはなんとしてでも会う方向へ持って行こう)「いやいやお世辞とかじゃないですよ!本当にかっこいいなって思います」

 


その後弾む会話

 


相手「都内?近かったら今度会ってみない?」
飯田(しゃーーー!!!んなろーーーー!!!キターーーーーーー!!)「是非是非!~月~日」
相手「オッケーじゃあその日!」
飯田(あまりにでき過ぎていて不安になる飯田)「~さん本当に彼氏いないんですか?そんな素敵な方ほっとかないくないですか?」
相手「あれ?俺いってなかったけ?相方居るよ」



death

 

 

 

時間返せパターンですね。本当にいるんですよこのパターン。しかも結構多い。
その気になっちゃうなとかその気になっちゃうなとか!!!!イケそう感を出すな!!!あとナチュラルに浮気すな!!
しかし、ゲイには多いらしいですね。子供など責任を負う領分が少なくお互いが経済面でも自立してる場合が多いので、外で遊ぶことを両者とも容認してるカップルも多数見受けられます。
いいんです。他人のことはどうでも。
でも

 

 

 

非モテの純情を弄ぶなよ!!!!!!!!!

 

 

そんでこれスパッと断れればまだいいんですけど本当にかっこよくて「一回やるだけでも会ってみる価値はあるか」とかちょっと考えちゃう自分が本当にダメ人間でダメですね…
上げれば無数でキリがありませんがこういったことが実際にあったりします。
中にはトラブルに巻き込まれるケースも多いにあるので、いくら便利になった時代といえども皆さま自衛いただけますよう。
次回は実際に巻き込まれる寸前までいったトラブルのお話をしようかなと思います。

 


ではまた次回お楽しみくださいませ。

 


飯田ヒロキ


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